おうちでモンテッソーリ教育を取り入れてみよう

モンテッソーリ教育に興味がある方は多いと思いますが、モンテッソーリ教育を行う教育施設はそこまで多くありません。

そこで、今回はおうちでできそうなモンテッソーリ教育について考えてみました。

モンテッソーリ教育でおなじみの「教具」ではなく「考え方」と「教具なしでおうちでできること」に焦点を当ててまとめていますので、普段の教育にも取り入れることができると思います!

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「教具」に関しては、ネットでも入手可能です。使い方も説明されていると思いますので、興味のあるかたは是非使ってみてください♪

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モンテッソーリ教育の特徴

モンテッソーリ教育の特徴

モンテッソーリ教育という言葉は聞いたことあると思いますが、その特徴は知っていますか?

モンテッソーリ教育をおうちで取り入れる前に、その特徴を知っておくと様々な活動をする上で役立つでしょう。

モンテッソーリ教育の考え方には大きな特徴が3つあります。

1.子どもが興味を持つタイミングに合わせて物事に取り組む

2.主体性を重視する

3.子どもの発達に合わせて環境を整える

モンテッソーリ教育は、できないことをどんどん教えてできるようにしていくというような教育ではないようです。

子どもが興味を持つきっかけを作り、タイミングを見計らって取り組んでいきます。

また、今日はこれを必ずする。といったような強制はせず、様々なものの中から子ども本人がやりたいことに取り組みます。

やりたいと思ったことに必要な材料や道具を子ども自らが揃えられるように、大人は前もって準備しておきます。

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おうちでモンテッソーリ教育を取り入れる際には、この3つを頭に置いておきながら取り組みたいですね!

3歳~6歳向け おうちでできるモンテッソーリ教育

特徴を頭に入れた上で、もう一つだけ軽く頭に入れておいてほしいことがあります。

それは「敏感期」という言葉です。

敏感期について
☆モンテッソーリ教育では子どもの興味が沸くタイミングを待つことが重要だと書いてきましたが、モンテッソーリ教育ではこのタイミングのことを「敏感期」と呼んでいます。
興味が沸くタイミング=敏感期

☆敏感期は0~6歳の間に9種類がありますが、3~6歳の間に特に重要なのは5つです。
どの敏感期がいつ訪れるのか、年齢の目安を参考にしながら子どもの様子を見て、どのような活動を行うかを考えていくことがポイントとなります。

今回は、「3~6歳までの実践版 モンテッソーリ教育で自信とやる気を伸ばす!」という本を参考に、自宅でできそうなことや我が家で実践していることも含めてまとめました。

本の中では『どんなに短時間でも、一部分しか実践できなくてもやらないよりはやったほうが良く、特別な施設に通わなくても正しい見守りと働きかけができればモンテッソーリ教育は可能』と書いてありますので、まずは、完璧でなくともいいのでやってみましょう!

それでは、3~6歳の間に特に重要な5つの「敏感期」ごとに具体的な活動例を挙げていきます!

【言語の敏感期】に取り組んでみよう!

言葉の敏感期

まずは、言葉の敏感期についてです。

小学校に入る前の子どもは、話し言葉を覚えたり文字を覚えたりと大忙しですよね!

早くたくさんの言葉を話せるようになったり、文字が書けるようになって欲しいと思ってしまうこともありますが、成長の度合いやタイミングを見て活動を取り入れていきましょう。

活動の具体例♪

●胎児期~3歳頃は「話し言葉の敏感期」
3歳頃
・「これなぁに?」や「なんで?」にできる限り答えたり、一緒に調べて説明したりしてあげる
・文字に対する敏感期の準備として、指を使うことを意識する

●3歳半~5歳半頃は「文字に対する敏感期」
4歳頃
「ひらがな」や「数」、「アルファベット」や「地図」など様々なポスターを貼ってみる
(興味を示した時が、それを学ぶタイミングの目安となります。)
・「ひらがな」に興味を示したら、文字を指でなぞってみる→鉛筆でなぞってみる
・文字を読むことに興味が出てきたら、紙に物の名前を書いてあげて、書いた物に子どもにテープで貼らせる

●5歳頃
・短冊に短い文章を書いて並べてみる(文法を認識・理解する第一歩となります。)
・早口言葉に取り組んでみる。

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個人的には、ポスターを貼ることで、子どもが今何に興味を持っているのかが分かりやすく、とても助かったよ!

【感覚の敏感期】に取り組んでみよう!

感覚の敏感期

6歳ころまでは五感を鍛える時期と言われており、目、耳、皮膚、鼻、舌を刺激するものに対して強い興味をもつ時期です。

「食べ物を手でぐちゃぐちゃにする」「口に何でもいれたがる」などの行動はその表れでもあるようです。

活動の具体例♪

●3歳頃
・様々な物を触ったり、重いもの・軽いものを持ってみたりする
・花やハーブなどの香りを楽しむ
・いろいろな食べ物を口に入れてみる

●4歳頃
・1分間静かにしてどんな音が聞こえたかを話し合う

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五感はAIは持ちえない感覚なので、この先重要になってくるかも?と言われています!

【運動の敏感期】に取り組んでみよう!

運動の敏感期に取り組んでみよう

0~3歳頃に運動機能が発達し始め、3~6歳頃から洗練された細かい動作の敏感期に移ると言われています。
(「ティッシュペーパーを引き出す」「のりとはさみで作業をする」などです。)

活動の具体例♪

●3歳頃
・折り紙を折ってみたり、洗濯物(タオルやハンカチ)を畳んだりする
・紙を切る作業をしてみる
・のりで貼る、テープやシールを貼ることに取り組む
・服の着脱や飲み物を注ぐことにチャレンジしてみる

●4歳頃
・食事の準備や後片付け、お掃除の手伝いをしてみる
・野菜を切る練習をする
・縫う・編む・結ぶといった作業に取り組んでみる
(ここで言う「縫う」、「編む」は大人がイメージするお裁縫や編み物とは少し違うので興味のある方は、詳細を調べてみてください!)
・箱を分解してみる

●5歳頃
・不要な家電を分解してみる
・鉛筆を小刀で削る

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走ったり体を鍛えたりというよりは、指先や動作の細かい動きや繊細な動きを練習するという感じなんだね!

【数の敏感期】に取り組んでみよう!

数の敏感期に取り組んでみよう

3歳半~5歳頃になってくると、年齢や日づけ、ものの数、順番、量など、生活のなかにある「数」に興味を示す時期に入ってきます。

ポイントは数の数え方を統一することです。(4を「し」と読むか「よん」と読むかなど)

ポスターや本などで「数」に興味を持ち始めた時がタイミングですので、見計らって活動を始めてください♪

活動の具体例♪

●4歳頃
・数字のカードを用意して、1~10を一緒に順番に並べていく
・ランダムに並べたものを1~10の順番に並べる
・10~1という風に、逆から並べる練習をする

●5歳頃
・0の概念を一緒に考える(何もない。ということ)
・10個ずつビーズを紐に通し、それをいくつか作り、ビーズの数を数えてみる
→10個のビーズの紐が10でビーズは100個(10x10=100)といったように大きい数に触れてみる
・キッチンにある量りで物の重さを測ってみる
・ストップウォッチで時間を測ってみる
・例えば、100mや1kmとはどれくらいの距離なのか、実際に歩いてみる

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数字だけでなく、距離や重さなどの感覚を育てるということにもフォーカスしているようですね。

【文化、礼儀の敏感期】に取り組んでみよう!

【文化、礼儀の敏感期】に取り組んでみよう

文化や礼儀を教える前に、私たちは、自身の言葉遣いや行動、習慣について子どものいない時に見直しておいてください。

子どもに言っていることと、親がやっていることが違っていると子どもが混乱しますし、せっかくの活動も効果が半減してしまいます。

活動の具体例♪

●3歳頃
・朝・昼・夜のご挨拶をきちんとする
・ありがとう・ごめんなさいが言えるようにする
・ゴミをそこいらじゅうに捨てないことや、交通機関や公共施設では走らず小さな声で話すことを練習する

●4歳頃
・せきやくしゃみの仕方を教える
・椅子の引き方やしまい方、物を静かに置くことを練習する
・お年寄りや妊婦さん、体の不自由な方などに交通機関で席を譲ってみる
・困ったときや迷子になった時の練習をしておく

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他にも、自然や科学の探求活動として、モンテッソーリ教育では、5歳頃でキャンプをしてみたり、そこキャンプファイヤーや花火を通して火の扱いを学んだり、災害体験なども挙げているようだよ!

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おすすめのモンテッソーリ教育の本♪

今回、モンテッソーリ教育を家庭で取り入れるにあたり、3冊ほど参考にした本があるのですが、その中の1冊がとても役に立ったので紹介したいと思います。

残りの2冊についても簡単に紹介しますね!

【一押しの1冊!】 3~6歳までの実践版 モンテッソーリ教育で自身とやる気を伸ばす!

モンテッソーリ教育 おすすめ本1

モンテッソーリ教育を取り入れると言っても、ある程度しっかり知識をつけてから…と考えると案外複雑で混乱してしまうことがあります。

この本では、モンテッソーリ教育の概念や「敏感期」といった見慣れない単語も比較的シンプルに分かりやすく説明されているので、頭に入りやすいかと思いました。

また、この本のメインは「実践」なので、実践例がたくさん載っています。

その中から、自分の子どもの年齢や興味に合わせておうちでできそうなことを選んで実践してけばいいので、おうちでモンテッソーリ教育を取り入れてみたいという方にはとても役に立つ本だと思います!

本の中には、叱り方やほめ方、ゲームやスマホとの付き合い方、小学校入学前の準備などについても書かれていますので参考になるのではないでしょうか。

本の内容

●モンテッソーリ教育について
●年齢・敏感期ごとの実践例
●叱る・ほめるについて
●テレビ・ゲーム・スマホ・SNSとの付き合い方
●小学校前の準備について
●わが子の教育プランを立てよう(首都圏と地方での中学受験の違いや、資金面等に触れられています。)

【おすすめ】親子が輝くモンテッソーリのメッセージ

モンテッソーリ教育 おすすめ本2

この本は、「子どもにモンテッソーリ教育として何かを取り組ませる」ための本ではなく、親が子どもとどう関わるかに重点を置いて書かれています。

子育てをしていて、たくさんのうまくいかないことがこの本を読んでいると「なるほど~!そういうことだったのか!」と腑に落ちることがいくつもありました。

本当は叱りたくないのに子どもが言うことを聞かずに悩んでいたり、今よりももっといい親になりたいと漠然とでもいいので思っている人にお勧めしたいです。

本全体を通して
・(ほとんどがちょっと困った)子どもの行動
・その時の子どもの感情について
・親へのアドバイスや関わり方の提案
が書かれています。


【賛否が分かれそうな内容】モンテッソーリ教育を受けた子どもたち

モンテッソーリ教育 おすすめ本3

モンテッソーリ教育を受けた子どもたちが成長した後にどうなったか、そう過ごしているかに焦点を当てている本です。

1000人のデータ(アンケート?)からモンテッソーリ教育の成果や、どの教育が効いたのかについて書かれています。

年齢は様々のようでしたが、大体は人生がうまくいっているような人ばかりで、その人たちがうまくいっているのは無意識ながらもモンテッソーリ教育のおかげという記載が多々ありました。

しかし、うまくいったケースを多く取り上げてそれがモンテッソーリ教育の賜物だというのはちょっと信ぴょう性に欠けると思いませんか?

モンテッソーリ教育を受けても普通の人生を歩んでいる人やうまくいってない人もたくさんいるはずだと思うんです。

もちろんうまくいっている人もたくさんいることに変わりはありませんが、この本に関して言えば、モンテッソーリ教育を持ち上げすぎているような感想を持ちました。

ちなみに・・この本は上で紹介した「親子が輝くモンテッソーリのメッセージ」の著者さんと同じ方です。(上で紹介した本は良い内容だと思いました。)


まとめ

教具を用意しないとモンテッソーリ教育はできないと思っていましたが、考え方や実践例を参考にすることで自宅でもモンテッソーリ教育を取り入れることができそうですね!

おうちで年齢に合わないような難しい問題をたくさん解かせたり、先回りして危険を常に回避してあげるよりも、たくましく、学ぶことが楽しいと思えるような子になる可能性が高いのではないでしょうか。

もちろん今回挙げたのはほんの一例ですので、モンテッソーリ教育の活動を通して計算問題に取り組んだり、音読に取り組むなどそれぞれのペースに合った学習へと進んで行ってくださいね!

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